危機管理の基礎と実践

これは、VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代における危機管理の理論と実践を包括的に論じた一書である。本書は、グローバルビジネス学会危機管理研究部会の研究成果を基に、現代社会が直面するリスクの多様な側面を体系的に整理し、理論と実務の両面から深く掘り下げている。食料・エネルギー問題、地政学的リスク、サイバーセキュリティなど、企業経営や個人のキャリアにも直結する課題を網羅し、リスクを管理しつつ新たな機会を創出する視座を提供する。特に、危機管理を単なる回避の手法ではなく、持続可能な成長のための戦略的思考として位置づけている点が特徴である。本書は、経営者や政策立案者のみならず、不確実な時代を生き抜くすべての人々にとって、不確実な時代を生き抜くための指針となる一冊である。

危機管理の基礎と実践/ 中林美恵子(序章)、平林信隆(1章)、吉川由紀枝(2章)、安田佐和子(3章)、菅田誠(4章)、関山健(5章)、日野原由佳(6章)、小西美穂(7章)、前田祐治(8章)、安達良治(9章)、今永典秀(10章)、村上啓二(11章)、笹谷秀光(終章)